SHORAKUSHA

終わりがないフィルムのように続く、ある風景の備忘録

鳩ヶ谷

2018年8月15日訪問

ノスタルジーとリアルが織りなす"らしさ"

 

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鳩ヶ谷は埼玉県川口市にある。日光御成街道の宿場町として賑わい、2011年までは単独で「鳩ヶ谷市」であったが、川口市との合併により現在は消滅した。

 

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もともと存在した「鳩ヶ谷町」が戦争下の1940年に川口市編入され、戦後独立運動により再び独立を果たしたという経緯のほか、市域のほとんどを川口市に囲まれているなど、鳩ヶ谷と川口の結びつきは強い。しかし一方で「川口とウチは違う」という気概もまた、鳩ヶ谷の人々にはあるのかもしれない。

 

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そんな気概を裏付けるように、鳩ヶ谷のまちなみは川口にはない独特な味わいがある。日光御成街道の宿場町だったこともあり、県道105号線沿いには歴史を感じる商店やまちなみが色濃く残る。

 

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一方で東京近郊の宅地化、郊外化もしっかり進行しており、市街地エリアでも老舗と大規模マンションの異色の取り合わせを味わうことができる。

 

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鳩ヶ谷には2001年の埼玉高速鉄道線の開業まで鉄道がなかった。そのため県道105号線は路線バス街道で、現在でも赤羽や川口といった京浜東北線の駅から緑色の国際興業バスがひっきりなしに集まってくる。かつては朝に交通規制により路線バス専用道になっていたほど。

 

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日光御成街道の鳩ヶ谷宿は台地の上にあり、台地の下側(南西側)は開発が遅れた。

 

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現在の主要道路になっている国道122号線との交点。地下を埼玉高速鉄道線が走っており、マンションの右裏手にあるのが埼玉高速鉄道線の「鳩ヶ谷駅」。

 

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周囲は駅の開業をきっかけとした新しめのマンションやビル、ロードサイド店舗が立ち並び、さしずめ日光御成街道の商店街に対して現代の「新市街地」といった様相。同じ駅勢圏でもここまで劇的に変化するのもまた「鳩ヶ谷らしさ」である。

 

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ぎょうざの満州」で無事埼玉ポイントを回収。

 

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鳩ヶ谷駅をはさんで国道の裏手側は交通ターミナル。時代は若干ずれるがTX沿線にも少し似た雰囲気がある。

 

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凝った作りの鳩ヶ谷駅

 

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もう暗いし帰りましょう。