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SHORAKUSHA

place memories

八王子に現れた「東京チェルシーテラス」-ガレリア・ユギ(イトーヨーカドー南大沢店)

 

-生活上質ヶ丘東京チェルシーテラス(柚木そごう1992年開業時ストアコンセプト)

 

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新宿から電車で40分。トンネルをいくつか超えた先の多摩ニュータウン京王相模原線の南大沢駅前にあるイトーヨーカドー南大沢店。

わたしの商業施設趣味の原点のひとつであり、非常に思い入れの深い施設である。語りだすと長くなるので語らない。

正面から見上げてみれば、壁のような存在感がある。ワンフロアもそれなりの規模で5層。この規模感のイトーヨーカドーは意外と少ない。お店は結構にぎわっていて、同じく駅前にあるアウトレットモール「三井アウトレットパーク多摩南大沢」のおかげで、広域の集客の恩恵にあずかっていそうである。

 

いまとなっては一介のイトーヨーカドーだけれど、数奇の歴史をたどってきた店舗でもある。もともとはダイエー南大沢店、さらにさかのぼると柚木そごうと忠実屋フランツ南大沢店として1992年に開業した店舗なのである。

この箱を折半して入居していたようで、おまけに当時は正面のガラス張りの部分が中にくりぬく様に開口しており、上から見るとコの字型の建物で、正面右側にそごう、左側に忠実屋が入居していた(増築が完璧でイメージがつかない)。店内を歩いていると、吹き抜け部に向かい合うようにしてエレベータが両サイドに設置されていて、これは確かに1つの施設として作られたつくりではない。そごう側のエレベータはキンピカのそごう仕様が残されており一見の価値がある。ヨーカドーの売り場とのミスマッチを楽しみたい。

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この部分は増築なんだとかで…言われないと分からない完璧な仕事

冒頭の一文は柚木そごうにつけられたストアコンセプトだそうで、口走るだけでなんだか恥ずかしい。特に「生活上質ヶ丘」のあたり。八王子は東京なのかどうかも危ぶまれる昨今、ロンドンの高級住宅地「チェルシー」まで持ち出せる当時の余裕たるや、うらやましい。

バブリーで羽振りーのいい話だが、1992年というと南大沢はまだ土ぼこり舞う開発途上。肝心のバブリーもはじけ、そごうは東2駅隣に多摩そごう、同じ市内には八王子そごう、西2駅隣の橋本にも出店の話を取り付けていたから、明らかにオーバーストアで、2年というそごう史上最短営業期間の不名誉とともに1994年に柚木そごうが撤退。

相棒であったスーパー「忠実屋フランツ」も1994年にダイエーに買収となり、ダイエー南大沢店となるも、こちらもサッパリだったようで翌年には撤退。しばらく廃墟ビル然としていたそう。

いまのイトーヨーカドーは1998年開業。このころにはようやく足元人口が伸びてきて、以後現在まで続く。

 

高貴な生まれも、不遇の人生で没落した貴族のようだ。彼は庶民派にはなったけれど、そういう人生もまたアリだと。そんな声がする。

 

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今や地域の顔になったが、南大沢の地にそごうがあったことなど、住民のどれだけが知っているだろうか。

 

訪問日:2016年10月31日(他多数)

 

【ガレリア・ユギ(イトーヨーカドー南大沢店)】

所在地:東京都八王子市南大沢2-28-1

延床面積:42,000㎡

基本営業時間:10:00~22:00

駐車場台数:741台

本屋さん:文教堂書店南大沢店(専門店街。アニメガというアニメショップ併設)

略史:1992年6月 柚木そごう・忠実屋フランツ南大沢店を核とし開業

   1994年3月 忠実屋がダイエーと合併し「ダイエー南大沢店(店番:0597)」に

   1994年10月  柚木そごうが閉店

   1995年2月 ダイエー南大沢店が閉店。専門店街のみ存続。

   1998年2月 イトーヨーカドー南大沢店(店番:186)開業